ワタゲちゃんが飛んで行ってしまうまでの前後

 

◆25日、

畳やから連絡があり、明日畳入れ替え、もう一部屋は畳を外して持って帰ると。

粗大ごみの収集日の予約を取る。棄てる家具を外に出す。

畳の入れ替えをしやすいよう、もう一部屋は畳を外しやすいよう荷物を移動。

しんどくなる。

◆26日

畳屋が畳を外し、外したところは灰のような粉だらけ、金属片、段ボール片。

掃除機が何度も詰りごみを捨てる。

そこらが灰が被ってるような状態。

かんたんマイペットで拭くと、畳が湿気ると言われ、乾拭きをする。

畳を入れるのを明日にしてくれたら、キレイに掃除ができた。

購入していた殺虫剤は要らないと言われ、使わず。

畳屋がそこに新しい畳を入れ、もう一部屋の畳は外して持って帰る。

灰が被った状態の掃除機を、蛇腹のホースの中まで、中性洗剤で洗う。

洗いものしてる時に電気屋が来る。

電気屋が、うちも文鳥を飼ってると。一匹飼い。

ワタゲちゃん、けまりちゃん、コマリちゃんが喜んで家中を飛ぶ。

しんどくなって畳を外し た部屋の掃除ができず。

◆27日、

朝から畳を外した部屋の掃除。それで整形外科医院に間に合わず。

鳥ちゃんらを放鳥しておいて別の用事で出掛け、1時半ごろ帰宅。

熱いコーヒーを入れて、とにかく座ろうと思ったら飲む間もなく畳屋が来た。

網戸から入れますっと言われたので、どの部屋からですか?っと聞いたが無言。

窓の上にはワタゲとコマリが居る。

窓を少し開けたら畳屋が台所に入ってきて、ワタゲちゃんがお外へ飛んで行った。

パニック。

畳屋が、鳥が外へ飛んで行きましたよ。

うるさいんじゃっと心の中で私は立腹した。

今頃来やがって。しかも忙しくさせやがって。っと。

コマリちゃんがなかなかゲージに入ってくれず。

ワタゲちゃんを直ぐに呼び留められず追跡できず。

畳屋が持つ網戸はベランダの網戸だった。

私は眩暈を起こしふらつく。畳屋は気づいてない。

コマリちゃんがようやくゲージに入ってくれる。

私は外へワタゲちゃんを探しに行った。

自責の念が混みあが中、畳屋が帰る時まで探した。

畳屋が帰った後は範囲を広げて探し続けた。

目が回る、貧血じゃないのに貧血状態、

それでも探し続けた。

二時間ぐらい経過すると寒くなってきた。

暗くなると寒さが厳しくなった。

公園の木を見ていたら、首が吊れそうな気がした。

 

私の余命をワタゲちゃん、ケマリちゃん、コマリちゃん、

コワタちゃんにあげたいので、神様にお願いし続けた。

家の中が暗くなった、ケマリはゲージから出て来ず。

ワタゲちゃんは太陽のような存在だったことがよく分かった。

畳、襖、網戸をきれいにしてワタゲちゃんがいなくなるなら、

汚いままでよかった。

 

ワタゲちゃんに痛い、苦しい、寒い想いをさせたくない。

ワタゲちゃんがそういう想いをしているなら私は生きたくない。

神様にそう言った。

 

道了堂跡地の動画お地蔵様の部分を一時停止して、

夜通し、お地蔵様に話しかけた。

ワタゲちゃんに無事で居て欲しいと。

元気な姿で帰ってきて欲しいと。

私の余命をワタゲちゃんにあげたいと言った。

痛い、苦しい、寒い想いをさせたくないと言った。

家系、生い立ちの、ありとあらゆる話をした。

お地蔵様のねきにあると言うお城の城主は、

私の先祖とは敵になるだろうから。

今も両肩と二の腕が震える。これが恐怖心の震え。

心霊より、ワタゲちゃんの安否こそ恐怖。