【日本製鉄】アンコラのジム・チャドウィック氏は、USスチールの保有株を積み増し、新たなCEOにアラン・ケステンバウム氏を推す。アラン・ケステンバウム氏個人も保有株を増やし、USスチールのCEOを上回る規模。

 

 

 

USスチールの物言う株主、保有株を積み増し-CEO交代を要求

 

US Steel President And CEO David Burritt Speaks At Detroit Economic Club
© Photographer: Nic Antaya/Bloomberg

USスチール社長兼CEO(最高経営責任者)のデビッド・バリット氏デトロイト経済クラブで講演
© 写真家: ニック・アンタヤ/ブルームバーグ

 

● 全米鉄鋼労働組合(USW)デビッド・マッコール会長

● 米アンコラ・ホールディングス・グループ

● アンコラ・オルタナティブス部門のポートフォリオマネジャー兼責任者、ジム・チャドウィック氏

● アンコラと、同社がUSスチールの経営立て直しを主導する新たなCEOに推すアラン・ケステンバウム氏

 

2025/03/17

USスチールの物言う株主保有株を積み増し-CEO交代を要求

ブルームバーグ): アクティビスト(物言う株主)の米アンコラ・ホールディングス・グループは、鉄鋼大手USスチールの保有株を積み増した。アンコラは取締役会を刷新して新しい最高経営責任者(CEO)の下で事業の立て直しを図るようUSスチールに求めている。

 

アンコラ・オルタナティブス部門のポートフォリオマネジャー兼責任者、ジム・チャドウィック氏は、USスチールの持ち分は現在、1億ドル(約148億円)以上だとインタビューで述べた。日本製鉄によるUSスチール買収は実現しない可能性が高まっているとして、USスチール株式の購入を続けているという。

 

アンコラと、同社がUSスチールの経営立て直しを主導する新たなCEOに推すアラン・ケステンバウム氏は、まだ具体的な再建案を投資家に明らかにしていない。チャドウィック氏は、北米の圧延鋼板事業を成長させるために「相当な」資本とリソースをつぎ込むつもりだと述べた。

 

最近の買い増しにより、アンコラが保有するUSスチール株は1月に公表した発行済み株式の0.18%前後から約1%に切り上がった。これは上位20位以内に辛うじて入る程度だという。チャドウィック氏は上位10位の株主になることを目指していると語った。

 

一方、ケステンバウム氏個人もUSスチール株の保有を増やしている。同氏の持ち分はUSスチールのデービッド・ブリット現CEOを上回る規模だと、チャドウィック氏は述べた。

 

ケステンバウム氏は、USスチールを巡る自身の計画に対する支持を確保するため労働組合関係者や政治家の説得に動いている。

  ケステンバウム氏の取り組みやアンコラによる株式保有比率引き上げは、アクティビストとしてのUSスチール株取得が開示されて以来、その行動がより本格化する兆しが出てきたことを示す。

 

全米鉄鋼労働組合(USW)のローカル2227副会長、ジェイソン・ズガイ氏はケステンバウム氏と面談したことを明らかにし、「日本製鉄のディールが破談になった場合」にケステンバウム氏の計画を支持する考えを明らかにした。ズガイ氏は以前、日鉄のUSスチール買収計画に支持を表明していた。