2021/03/13 (Business Journal さんの記事)
岡田正彦「歪められた現代医療のエビデンス:正しい健康法はこれだ!」
改造RNAが体内に残り、自己免疫疾患を起こす懸念
文=岡田正彦/新潟大学名誉教授
新型コロナウイルスのワクチン接種が国内でも始まっています。テレビでは、接種直後に起こる「副反応」の話題が折々報じられますが、その都度、「まれなことなので心配はいらない」との専門家によるコメントも一緒に紹介されるなど、不自然さも隠さず国を挙げて安全性が強調されています。
そもそも副反応とは何なのでしょうか? 従来のワクチンは、病原体の一部を注射で体の中に入れ、それに対する免疫反応、つまり抗体ができることを期待したものです。免疫反応は注射した部位に起こるものですから、そこが赤くはれたり、痛くなったりするのは期待どおりの出来事であり、これらを副反応と呼ぶのは間違っています。
医療行為にともなう出来事には「効果」と「副作用」の2つしかありません。国民に恐怖心を呼び起こさせないよう意図的に「副作用」という言葉を避け、「副反応」を使っているだけではないでしょうか。
では、本当の副作用とはどんなものでしょうか? 国内ではファイザー社のワクチンが認可され、モデルナ社も申請中ですが、元を正せばどちらも米国ペンシルベニア大学の2人の研究者、ワイズマン氏とカリコ氏が開発した方法にもとづくものです。
ここで細胞内の出来事をちょっと覗いてみましょう。たとえば細胞の中でコレステロールが不足したとします。すると、これを血液中から引き込むための物質をつくる暗号コードが、DNAからコピーされます。このコピーが「メッセンジャーRNA」です。次に、それが伝えるコードにしたがって、いま必要な物質が合成されるようになっています。
ただしメッセンジャーRNAは、細胞内で不足している物質を一時的に補うためのものですから、その使命は原則として1回限りで、すぐばらばらに分解されます。
さて、新型コロナウイルスの全遺伝コードはすでに解読されています。そこでワイズマンとカリコの両氏は、以下のようなアイデアを思いつきました。ウイルスの表面には多数のトゲトゲがあり、ヒトの細胞表面にくっつき侵入するための手足になっているのですが、そのコードを運ぶメッセンジャーRNAを試験管内で人工的に合成することにしたのです。これを体内に注射すれば、やがて細胞内に取り込まれ、本来の機能を発揮して必要な物質(新型コロナのトゲトゲ)をすぐに合成してくれるというわけです。
細胞内に突然現れた物質は、いわば怪しい異物ですから、それに対する免疫反応が起こり、抗体がつくられます。この抗体は、しばらく体内に残り、あとあと新型コロナウイルスが侵入してきた際、それらをそっと包み込んで無毒化してくれるという働きが期待できるのです。
ただし、人工的につくったRNAをそのまま体内に入れると、2つの問題が生じます。ひとつは、あくまで異物ですから、細胞にたどり着く前に破壊されてしまうことです。もうひとつは、メッセンジャーRNA本来の仕組みにしたがって、役目を終えると直ちにばらばらにされてしまうことで、これでは抗体ができる暇もありません。
ワイズマンとカリコの両氏は、いろいろな実験を行った末、人工のRNAの一部を改造することで2つの問題を同時に解決できることを発見しました。これが新型コロナワクチンの正体です【注1】。詳細は、私のユーチューブチャンネル「新型コロナワクチンは危険」をご覧ください。
論文執筆者がモデルナ社へと転身
さて、この改造RNAは果たして安全でしょうか? もし、改造RNAが数日で分解してしまうものだとしたら、コロナの抗体は3カ月ほどで消えてしまうため、ワクチンは3カ月ごとに接種しなければならないことになります。逆に、もしずっと長く残ってしまうのだとしたら――。
自己免疫疾患という言葉をご存知でしょうか。免疫機構が何かの原因で狂ってしまい、自分自身の臓器に対する抗体をつくり、永久に攻撃を続けるようになるという病気です。関節リウマチやバセドウ病などがその代表です。もしかするとワクチン接種を受けてしまった人が、ずっとあとになって「自己免疫性コロナ病」になるかもしれない、というのが最大の心配事なのです。
昨年の暮れ、両氏は最新の論文を発表しました【注2】。発売開始されたワクチンと“ほぼ同じ”ものを使って動物実験を行ったところ、摂取後9週間まで抗体が増え続けたという報告でした。論文の最後は「モデルナ社のワクチンも有効で安全のはず」と根拠のない言葉で締めくくられ、また表紙には2人のうちのひとり、カリコ氏がペンシルベニア大学からモデルナ社へと転身を遂げたことが小さな文字で記されていました。
(文=岡田正彦/新潟大学名誉教授)
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