品の「気候改変プログラム」のウラで、世界で異常気象が続発する怪しすぎる関係

 

 

習近平が、またやりすぎた…!?中国の「気候改変プログラム」のウラで、世界で異常気象が続発する怪しすぎる関係 (msn.com)

 

 

2022年に貴州省で行われた人工降雨作戦 Photo/gettyimages
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2022年に貴州省で行われた人工降雨作戦の様子 Photo/gettyimages
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人工降雨作戦は世界の環境を歪めているのではないか Photo/gettyimages
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中国「人工降雨」のヤバすぎる実態
中国北部では7月末から8月上旬に襲った豪雨の被害が広がっている。7月におそった2つの台風の被害は、経済損失57億4000万ドル、死者・行方不明者は142人にも上っている。

前編『中国・豪雨災害頻発でささやかれ始めた‟人災説”…7月の死者・行方不明者142人のウラで、いったいなにが起こっているのか?』でもお伝えしたとおり、過去600年間にわたって水没した記録がない故宮紫禁城が冠水したことに北京市民はショックを受けており、治水事業を声高に宣伝してきた習近平国家主席だがほとんど効果が中ったことに対して、国民の厳しい目が注がれている。

 

しかし、豪雨災害が広がっているのは、治水事業の失敗だけではないのではないか。中国で災害が相次ぐ要因として、筆者が疑っているのは中国の人工降雨技術の濫用だ。
人工降雨技術の代表例はクラウドシーデイング(雲の種まき)だ。

雲の中に雨粒の種となるヨウ化銀をばらまき、周囲の小さな水の粒を集めて大きな雨粒に成長させ、雨を降らせるというものだ。

この技術は、1960年代に米国のゼネラル・エレクトリックの化学者によって発明されたが、中国は早くからこの技術に注目しその習得に熱心に取り組んできた。

 

北西部の広大な乾燥地帯にこの技術で雨を降らせ、耕作地を拡大することが狙いだった(2001年から実施された「西部大開発」の原動力となった)。北京市の降水量の多さは140年ぶりと言われているが、その原因が2つの台風のせいだけだとは思えない。

干ばつに悩んでいた四川省は昨年8月下旬、クラウドシーデイングによる人工降雨を実施した直後に豪雨が発生したという直近の事例があるからだ。確認できていないが、6月から記録的な猛暑となっていた北京市周辺で人工降雨が実施された可能性は高いだろう。

「過ぎたるは及ばざるがごとし」ではないが、人工降雨はその直後に豪雨を引き起こす危険な代物なのかもしれない。

 

世界の気象を歪める中国の「気候改変プログラム」
中国の人工降雨が世界の気候に悪影響を及ぼす可能性も排除できない。中国政府は「人工降雨は天候に影響を与えるのは短時間で非常に限定的である」と説明しているが、その実施の規模はあまりにも巨大だ。

 

中国政府は2012年から大量の資金を投入して気候改変プログラムの開発に取り組み、「2025年までに気候改変プログラムの対象地域を550万平方キロメートルに拡大する」との方針を明らかにしている。550万平方キロメートルという規模は中国の国土面積の5割以上であり、日本の国土面積の10倍以上に相当する。

今年7月の世界の主要都市が異常な高温となったことを受け、国連のグテーレス事務総長が7月27日「地球温暖化の時代は終わり、地球沸騰化の時代に入った」と述べたことが話題となったが、専門家は「ミスリードだ」と批判的だ。地球全体が高温化しているわけではないからだ(8月7日付ZeroHedge)。

 

世界で相次ぐ「異常気象」
21世紀に入り、世界で異常気象が多発しているが、その共通の原因は偏西風(北半球の上空を西から東へ吹くジェット気流)の蛇行だ。高気圧や低気圧の移動に大きな影響を与える偏西風が大きく蛇行することで世界各地に異常気象が発生している。

7月に熱波に襲われたドイツやフランスでは8月に入ると気温が著しく低下している。

 

フランス北部の住民は「11月の気温のようだ」と驚き、ドイツ南部では降り積もった雹が道路を白く染め、まるで冬のような光景が広がった。北に蛇行していた偏西風が南下したことで、熱波に代わって寒波が欧州に流れ込んでいるためだ。

「偏西風の蛇行は温暖化によるものだ」と言われることが多いが、その原因は解明されていない。筆者は気象学の専門家ではないが、「中国で大規模に実施されている人工降雨もその一因ではないか」と疑っている。

これは中国発の「環境破壊」なのか…?
人工降雨はトータルの降水量を変えることはできないことから、ある地域に人工的に雨を降らせると、その反動で周辺地域で降水量が減ることになる。

「ブラジルの1匹の蝶の羽ばたきが米テキサス州で竜巻を引き起こす」というバタフライ効果が指摘される気象の世界では、わずかな人為的介入によって状態が激変することがありうる。

 

地域毎の降水量に変化が起きれば、偏西風の軌道に影響を与えてもなんら不思議ではない。気候変動が中国国内にとどまるのであれば「自業自得」だろうが、世界全体の気候へ悪影響を及ぼしているのあれば「対岸の火事」では済まされない。

国際社会は中国の人工降雨がもたらすリスクに真剣に取り組むべきではないだろうか。

前編でも紹介したが、中国の人工降雨については、筆者は過去に何度か本コラムで記事を掲載しているので、こちらも是非、参考としていただきたい。『習近平が、ついに「禁じ手」…! 中国の「人工雨」と「地球環境破壊」の“ヤバすぎる真実”』